Aug.2025
ー会社を広島駅周辺に移転されてこられたのですよね?
2012年の創業時は中区舟入にいたのですが、XR技術というかバーチャル技術をメインとしているので、広島だけでビジネスをするつもりがなくて、広島の玄関口であるここに来たいなと思っていたところに、ちょうどいいビルができたというところで入居を決めました。
ー実際こちらに移ってこられてみてどうですか?
空港や駅など街の玄関口に降りた瞬間ってすごく感情的に重要だと思っています。
「この街でどう過ごすか」を考えるのってすごく重要じゃないですか。そういう意味でも今まさに生まれ変わっている広島駅周辺という場所にすごくワクワクしています。
ー簡単に業務内容をご説明いただけますか?
弊社はバーチャル空間を作ることを生業としております。現実にデジタルを付加することによって「今まで実現できなかった事が可能になる」というコンセプトですね。
例えば県内の大学とやっているのはバーチャル空間の中での医療教育です。テレビ局とプロ野球チームとは試合を応援するバーチャル空間を作りました。その他、自治体や企業とは地域や企業の魅力を知ってもらうイベントをバーチャル空間上で行ったりしています。
ー自分のアバターを作ってプロ野球の応援できるあれですね。
そうです。
ーコロナ禍とかは関係なく、もっと前からやってらっしゃった、という事ですか?
そうですね。コロナ禍以前からやっていました。
ーコロナ禍で変化はありましたか?
例えばコロナの時ってリモート飲み会がちょっとだけ流行ったけど今は誰もやってないじゃないですか。あれは面白くなくなったので流行らなかったのですが、一方リモート会議って残っているじゃないですか。あれは、やってみて便利だったっていうので今も残り続けていると思います。
こういう技術を一回使ってみて“リアルの良いところ”と“オンラインの良いところ”を知り、使い分けが出来るきっかけになったかなと思います。
ー広島駅周辺はこれからどう変わっていきそうだな、変わったらいいなと思われますか?
私の役割として“デジタルをうまく組み込んだ街づくり”をしたいなと思っています。
エリアマネジメント活動に関連させる方法としては「情報」と「場所」っていうのをうまく掛け合わせる事によって、例えば広島駅に来た目的が通勤なのか通学なのか食事に来たのか?その人にとっての得たい情報ってまるっきり違いますが、そういう情報を物理的な看板とかデジタルサイネージだけで得るのは限界があるので、そこをXR技術というかARとかVRとかでうまく誘導させてあげられるような、そんなデジタルの街にしたいなっていう感覚はありますね。
ー少し具体的に教えていただけますか?。
例えば地図を読める読めないって個人差がすごいあるじゃないですか。空間把握が得意な人は、地図を見たら自分が今ココだからあっちに行けば良いんだなって分かるんですけど、苦手な人は本当に分からないんですよね。ただ苦手な人も誰かに道を聞いて、あの角を右に曲がって直進ですよ、って教えてもらったら分かりますよね。それをデジタルで代替して、さらに付加価値を付けられたら良いなと思います。例えばスマートフォンだったりとか眼鏡型のデバイスなどで、AIが「あっち行ったら今空いているお好み焼き屋さんがある」とか「今空いいてるトイレはここです」、「今大きいキャリーケース持ってるのならホテルまでのルートはこちらです」みたいに単なる道案内に限らず、その人が求めている情報を加えて提供出来れば良いですね。
ー確かにスマートフォンのマップでは、まだ不十分だなって感じることがあります。
スマートフォンのマップアプリはあくまでも二次元のマップなので、エスカレーターはこっちとかスロープがこっちとか、空いているお店はどこだ、とかというのはまだまだ分からないと思うんですよ。あれは世界中を網羅しようとしてるので局地的に見ると情報がすごく荒いんです。僕は反対に局地的でも良いじゃないのかな?と思っています。広島駅周辺だけのデータがギュッと集まってるみたいな世界観を作りたいんです。
ー局地的になると情報の精度もあがりますね。
情報の更新が大事ですね。その地域の人達が更新を行ったら、絶対に頻度は高くなるし、来街者に親切なデータになると思っているんです。エリアマネジメントに関わる皆さんで良い情報を常に更新し続けるみたいな世界観ができたらすごく便利になるんじゃないかなという風に思っているところですね。
ー地域の皆さんが一緒に協力しながらやっていくという感じですね。
という風に思っています。そういうような感じで出来たら良いですね。
ー波多間さんが更新する際にお勧めしたい広島駅周辺の場所はありますか?
あんまりウロウロしないかもしれない(笑)
強いて言えばエールエールの11階のフードコートの一番窓際のカウンターですかね。時間によっては暑くて眩しいですけど、あの開放感と景色は好きで暑かろうが眩しかろうがあそこに座って食事したりします。
街にいながら自然を感じられるのは広島の良いところですね。
ー今すごく変化している広島駅周辺ですが、反対にここは変わらないでほしい、ここは残していきたいなみたいな事はありますか?
「人と人とのつながり」っていうのはやっぱり残していきたいですね。
例えば球場に行くまでの道中には色々な店が並んでいますが、お店の人と「これがおいしいよ」とかお話したりしながら買い物して球場に向かう、そういったぬくもりっていうのは絶対外せないと思っています。デジタル技術が進歩して「あんまり喋らなくていい」世の中になるのではなく、デジタルによって「そこに行ってお話したくなる」というような感覚にしたいなと思っています。やっぱりその人の温かみは大事にしたいんですよね。
ー温かみを残しながら変わっていくっていう感じですかね。
まだ夢物語的なところはありますが、これから一緒に変わっていけたら良いですね。
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